リハビリスタッフのみなさんは、患者さんやご家族に対して「体力が無いので・・・」とか「体力をつけるために運動を・・・」とか言っていませんか?
じゃあ質問です。
「そもそも体力って何ですか?」
「そもそも持久力って何ですか?」
「体力が有るとか無いとかは、何を基準に決めつけてるのですか?」
これ、聞かれてドキッとしませんか?
「体力ってなんなの?」の質問に、答えられないリハビリスタッフ(医療従事者)は非常に多いです。
お答えします。
体力の“有るか無いか”を決めるのは「酸素摂取量」です。
もっと言えば「いかに酸素を取り込んで、いかに細胞まで酸素を運ぶことができるか」が「体力の指標」になります。
聴けば納得なのに、こんな簡単な答えを、ほとんどの人は知らないんです。
とはいえ私も、臨床で5年以上経ってから知ったのですが。
“体力”とは何なのかを分かりやすく解説【指標は酸素の摂取量】
体力とは「酸素摂取量」の多さです。
もっと言うと、「酸素をいかに細胞に送り届けることができるかどうか」です。
みなさんは「ワッサーマンの歯車」をご存知でしょうか。
「筋肉」「心臓」「肺」が酸素と二酸化炭素を運んでいます。
「筋肉」「心臓」「肺」の、どこが悪くても「体力」は低下します。
・「心臓」が悪ければ、酸素を循環させられないので体力が落ちる。
・「筋肉」が無ければ、酸素を使ってATP(細胞を動かすエネルギー)を作り出せないので体力が落ちる。
という事です。
体力とは「いかに酸素を筋肉まで運ぶか」。
そして「酸素を使ってエネルギーを作り出せるか」です。
体力を向上させるリハビリについて
ワッサーマンの歯車は理解できましたか?
では、体力を向上させるリハビリは何があるのか。
リハビリで心臓は強くはできません。
でも、リハビリ(運動)で不整脈を減らすことはできます。
リハビリで肺は強くできません。
でも、リハビリで呼吸方法を指導することはできます。
リハビリで筋肉・・・強くできます。
つまり、体力をつけるためには、有酸素運動と無酸素運動(レジスタンス運動)の両方を行うべき、ということになります。
体力を付けるということは「いかに酸素を循環させるか」です。
「心臓」「肺」「筋肉」の全てが大事です。
この事実を知ってリハビリするのと、知らずに「世間一般的な考え」でリハビリするのでは、大違いです。
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